ルテイン
出典: biena Wiki
・ルテインとゼアキサンチンは目に存在するカロチノイド。
・網膜変性症(加齢黄斑変性症)を予防する。
・白内障の予防効果も示されている。
目次 |
【成分について】
ルテインおよびゼアキサンチンというカロチノイド系ファイトケミカル(植物由来の抗酸化栄養素)は、目の網膜を保護し、老化に伴う目の病気を防ぐ成分である。網膜の病気である黄斑変性症を防ぎ、白内障にも効果がある。
【期待される効能】
【作用メカニズム】
網膜は、目の一番奥にあり、そこに到達した光の刺激を神経の信号に変える働きをもつ。網膜には、光や色を感知するための視細胞が存在する。
ものをみる機能において最も重要な役割を果たしているのが黄斑である。網膜に存在する黄斑は、視野の中心にあたる場所で、視細胞がたくさん集まっている。
黄斑が老化とともに障害される病気が、「加齢黄斑変性症」だ。黄斑変性症の初期の症状は、ものがゆがんでみえることなどで、さらに障害が進むと、視力の低下が起こり、失明の原因ともなる。黄斑変性症は、65歳以上の高齢者における失明や視力障害の主な原因の1つである。
ルテインは、ホウレンソウやコーン、カボチャ、卵黄などに含まれる黄色の色素であり、また、体内では主に網膜に存在する。ルテインとゼアキサンチンは、紫外線を吸収し、活性酸素の害を抑制する作用をもつ。
【科学的根拠】
網膜には35~120ngのカロチノイド(ルテインとゼアキサンチン)が存在する。ルテインは網膜全体に分布するが、ゼアキサンチンは黄斑にのみ存在する。
これらのカロチノイドは、入射してきた光のうち有害な短波長の光線を吸収する作用をもつ。そして、抗酸化作用により、活性酸素による網膜の変性を抑制するのである。
紫外線は、角膜や水晶体で吸収され、網膜には到達しない。しかし、可視光線は網膜に達し、その一部が網膜に障害を与える。網膜に存在するルテインとゼアキサンチンは、その有害な可視光線を吸収するとともに、網膜に対する酸化障害を防ぐのである。
目の水晶体(レンズ)が加齢や紫外線の影響で酸化され濁ると白内障となる。そして、ルテインとゼアキサンチンは、白内障の予防にも効果を発揮することが知られている。
1994年に、『アメリカ医師会ジャーナル』に発表された研究では、各種のカロチノイドを摂取すると黄斑変性症のリスクが減少することが示された。
この研究は、眼科を専門とする5つの治療施設において356人の高齢者を対象に行われた。そして、カロチノイドの中でも特にルテインとゼアキサンチンの摂取が多いほど黄斑変性症が予防できることが示された。
ルテインやゼアキサンチンといったカロチノイドの量が少ないと、加齢に伴う黄斑変性症を起こしやすくなる。
そこで、ルテインをサプリメントとして、毎日30mgを140日間にわたり投与し、その効果をみた研究がアメリカから報告された。それによると、投与開始から20~40日後に黄斑の色素量が増加し始め、投与を中止したあとも40~50日間、黄斑の色素の増加が持続したとされている。このことから、サプリメントを用いて網膜のカロチノイドの量を増やすことも可能といえるだろう。
さらに、ルテインをサプリメントとして30mg摂取したときの効果も示されている。
【摂取方法】
一般に、ルテインの場合、1日あたり6~12mg程度をサプリメントで摂る。すでに黄斑変性症が疑われているケースでは、20mgなど多めに摂ることもある。
ルテインもゼアキサンチンも脂溶性成分であるため、食事と一緒に摂るほうが吸収効率の点で効果的である。
【注意事項】
通常の食材に由来する成分であり、特に問題となる健康被害や副作用は報告されていない。また、過剰症なども知られていない。
なお、高脂血症の薬や抗肥満薬の中には、ルテインやゼアキサンチンの吸収効率を低下させるものがある。
したがって、サプリメントは、これらの医薬品やサプリメントと一緒に摂るのではなく、30分から1時間ほどあけて摂取するとよい。
なお、ルテインやゼアキサンチンのサプリメントが、医薬品の吸収や効能を阻害することはない。

