トコトリエノール
出典: biena Wiki
・ビタミンEの一種であり、強力な抗酸化作用をもつ。
・臨床試験でコレステロール低下作用が示されている。
・動脈硬化の予防や病変の改善効果が報告されている。
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【成分について】
抗酸化ビタミンの代表であるビタミンEは、トコフェロール類とトコトリエノール類の2つに分けられる。サプリメントのビタミンEには、通常αトコフェロールが主成分として含まれており、末梢血行障害による肩こりや更年期障害に対して用いられている。
一方、もう1つのビタミンEであるトコトリエノール類には、血中コレステロールを下げる働きがある。この作用は、トコフェロール類には認められない。さらに、トコトリエノール類は強力な抗酸化作用や動脈硬化予防作用をもっており、抗ガン作用や免疫賦活作用についても研究が進められている。
高コレステロール血症を改善し生活習慣病を予防するサプリメントとして、トコトリエノールが注目されている。
【期待される効能】
コレステロール低下作用。動脈硬化予防効果。血栓症の予防作用。抗ガン作用。抗酸化作用。
【作用メカニズム】
トコトリエノールは植物性油脂の成分であり、特にパームオイルに豊富に含まれている他、米や麦類、ココナッツの油脂成分にも存在する。ただし、キャノーラオイルやオリーブオイル、ピーナッツ、大豆などよく用いられる植物オイルには、トコトリエノールはほとんど含まれていない。
トコトリエノールには、α、β、γ、δの4種類があり、脂溶性ビタミンとしての性質をもつ。
【科学的根拠】
トコトリエノールによるコレステロール低下作用は、動物実験やヒトを対象にした研究において示されてきた。
1995年にアメリカから報告された研究では、1日あたり200~220mgのトコトリエノールを4週間投与した結果、総コレステロール値が10~13%減少し、HDL(善玉)コレステロールが上昇した。
血栓形成を予防する効果も認められている。この作用は、トコトリエノールによってトロンボキサンBの合成や血小板第四因子の働きが抑制されるためである。
トコトリエノールによる動脈硬化の抑制作用は、(1)LDLコレステロールの酸化防止、(2)HMG-CoA還元酵素の抑制によるコレステロール低下、(3)血小板凝集抑制作用といった複数の働きの組み合わせによると考えられる。さらに、トコトリエノールが血中リポタンパク質を低下させることも報告されており、これも動脈硬化の抑制に働く。
ヒトを対象にした研究では、トコトリエノールによって内頸動脈の動脈硬化病変が退縮したという報告がある。
ガン細胞の増殖を抑制するというデータもある。たとえば、トコトリエノールがエストロゲン陽性およびエストロゲン陰性のヒト乳ガン細胞を抑制することが報告された。
トコトリエノールの抗ガン作用について、詳細はまだ不明である。トコトリエノールがガン細胞のアポトーシス(細胞死)を誘導するという仮説もある。
ビタミンEの一種であるトコトリエノールには、トコフェロールと同様に抗酸化作用がある。トコトリエノールの中で最も抗酸化力が強いのはγトコトリエノールであり、αとδがそれに続く。
ヒトを対象にした研究の中には、ビタミンEサプリメントを服用しても疾病予防効果が認められなかったとするデータがある。これらの研究で用いられたビタミンEサプリメントの主成分は、一般にαトコフェロールである。最近では、ビタミンEの効果は、トコフェロールとトコトリエノールの組み合わせによる作用であると考えられている。
【摂取方法】
通常、1日あたり200mgを目安に、食事と一緒に摂取する。過剰症は報告されていない。
肝臓でのコレステロールの合成は夜間に活発になるため、トコトリエノールの服用は夕食後が効果的である。
短期間では効果が期待できないので、継続して利用する。
【注意事項】
発疹などの皮膚症状や胃腸障害といったアレルギー症状や過敏症が現れることがある。これらの症状がみられたら使用を見合わせる。一般には、通常の食材に近い成分であり、特に問題となる健康被害や副作用は知られていない。
ただし、高脂血症の医薬品を服用している人、出血傾向のある人やワーファリン(ワルファリン)などの抗凝固剤を服用している人、あるいは血小板機能を阻害する医薬品を使用している人などでは、念のため主治医に相談の上、利用する。
また、脂溶性成分の吸収を抑制する植物ステロールやキトサンなどは、トコトリエノールの吸収も抑制する可能性がある。したがって、植物ステロールやキトサンと、トコトリエノールを併用する場合には、1時間程度、間隔をあけて摂取する。

