イチョウ葉エキス
出典: biena Wiki
銀杏の実がなるイチョウの木の葉っぱのエキスのこと。
高年者のボケ防止用医薬品、血液循環改善剤、しみ予防、保湿効果、育毛効果などが期待されている。
・脳血管性痴呆およびアルツハイマー型痴呆の症状を改善。
・間欠性跛行の症状を改善。
・めまいや耳鳴りの改善を示唆するデータあり。
・単独使用での安全性は高いが抗凝固剤との併用には注意。
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【成分について】
イチョウ葉エキスは、葉から有効成分を抽出したサプリメントである。これまでに、数多くの臨床試験が報告されており、痴呆症や閉塞性動脈硬化症に伴う症状を改善する効果が認められた。
なお、イチョウ葉エキスは、日本やアメリカではサプリメントであるが、ドイツやオーストリアでは医薬品として扱われる。
【期待される効能】
アルツハイマー型痴呆に伴う症状の改善。脳血管性痴呆に伴う症状の改善。間欠性跛行など末梢血管障害の改善。
【作用メカニズム】
イチョウ葉エキスの有効成分は実の銀杏ではなく、葉に由来する。有効成分として、特にフラボノイド類とテルペン類が重要である。
たとえば、テルペン類の1つ、ギンコライドBは、PAF(血小板活性化因子)を阻害することで抗凝固作用(血栓をできにくくする作用)を発揮する。
また、フラボノイド類は、虚血による酸化的障害を抑制し、過酸化脂質の生成を抑える。
【科学的根拠】
1.痴呆改善作用
痴呆には、脳血管障害による痴呆と、アルツハイマー型痴呆があり、イチョウ葉エキスは、両方のタイプの痴呆に効果が認められている。
まず、ドイツでの臨床試験では、216人の痴呆患者に対して240mgのイチョウ葉エキスが24週間にわたり投与された結果、アルツハイマー型痴呆および脳血管性痴呆の両方が改善し、特に問題となる副作用は認められていない。
次に、97年に、『アメリカ医師会ジャーナル』に掲載された研究によると、309人に対してイチョウ葉エキスを52週間投与した結果、痴呆症の改善が認められた。イチョウ葉エキスが痴呆を改善するというデータは、痴呆症状の検査であるADAS-Cog、GERRI、CGICによって確認されている。
現在、イチョウ葉エキスの効果に関する大規模な臨床試験が、アメリカ国立衛生研究所(NIH)により3000人を対象にして進行中だ。
これまで報告されてきた研究から判断すると、イチョウ葉エキスが痴呆症状を改善したり進行を抑制したりという効果をもつことは間違いないようだ。
2.記憶力改善作用・高次機能賦活作用
イチョウ葉エキスが健常者における記憶力を改善するかを調べた研究が、いくつか報告されている。それらの中には、短期記憶反応時間の改善などを示したものもある。
たとえば、02年にアメリカから報告された臨床試験では、60歳以上の(痴呆などのない)健常者262人を対象にして、180mgのイチョウ葉エキスを6週間投与したところ、記憶力や認知機能の改善を認めたと報告されている。
しかし、現在のところ、イチョウ葉エキスを健常者に投与した場合の記憶力や認知力の改善といった効果について、明確な結論は得られていない。
一般に、イチョウ葉エキスは、脳循環改善作用や虚血による障害を防ぐ効果をもつ一方、健常者に短期間投与したからといって「頭をよくする」わけではないようだ。
3.間欠性跛行改善作用
イチョウ葉エキスは、血液の流れを改善することから、脳血管だけでなく末梢血管の循環障害による病気にも効果がある。
下肢動脈の血流が障害される病気に閉塞性動脈硬化症がある。これは、動脈硬化のために下肢に十分な血液が送られず、歩行時に痛みを訴え歩行困難になる病気だ。痛みのため休みながら少しずつ歩く症状を、間欠性跛行という。
イチョウ葉エキスは、これらの動脈硬化による下肢の血流障害にも有効であることが確認されている。
【摂取方法】
1日あたり120~240mgを2、3回に分けて投与する。6~8週間程度、継続したあとで効果を判断する。
なお、日本におけるイチョウ葉エキスは、品質にばらつきが認められる。適切な品質のサプリメントは、22~27%のフラボノイド配糖体と5~7%のテルペン類を含む。また、アレルギー物質であるギンコール酸は除去され、5ppm未満とされている。
日本では、シュワーベ製薬やディーエイチシー(DHC)などの製品が標準化された基準を満たしている。
【注意事項】
イチョウ葉エキスは、比較的安全性の高いハーブといえる。副作用は、軽度の消化器症状、頭痛、発疹などである。
アメリカにおいて、イチョウ葉エキス服用中に、脳出血などを生じた例が数例報告されている。しかし、これまでに多くの患者が参加して実施された臨床試験や、何百万人もの患者が治療を受けているヨーロッパでは、出血性疾患の副作用は報告されていない。
したがって、イチョウ葉エキスに伴う出血性疾患は、仮に何らかの因果関係があるとしても、稀な副作用と考えられる。
ただし、抗凝固剤など何らかの医薬品を服用中の人は、主治医と相談の上、使用する。

